費用のこと

海外在住で日本の家を売る人へ。10月から仲介手数料の消費税はどう変わった?

2026年10月1日から、非居住者向けの国内不動産仲介等の課税関係が変わりました。契約日・提供時期・経過措置を、見積書と一緒に確認する手順です。

門柱のそばの封筒を描いた簡素な線画
架空のイメージです。実在の物件・人物・施設・アプリケーションとは関係ありません。

海外に住みながら日本の実家を売ることになり、以前の見積書を出してきた。「海外在住だから、仲介手数料の消費税はかからない」と聞いていたなら、その前提をいま確かめ直してください。2026年10月1日から、非居住者に提供する国内不動産の仲介等について、消費税の扱いが変わりました。

今回確認するのは仲介等のサービスにかかる消費税です。家の売却代金そのものや、代金からの所得税の源泉徴収とは分けて考えます。同じ売却の書類に載っていても、税の対象と確かめる日付は同じとは限りません。[1]

契約日を確認。見積書を点検。税務の窓口へ。本文で各手順と条件を説明しています。
架空のイメージです。実在の物件・人物・施設・アプリケーションとは関係ありません。

対象は、非居住者への国内不動産の代理・媒介

国税庁のタックスアンサーNo.6567は、非居住者向けでも、国内の不動産の売買・交換・貸借の代理または媒介は消費税が免除されないと案内しています。改正の適用は2026年10月1日以後です。[2]

国籍だけで対象を決める話ではありません。自分が税法上の非居住者に当たるか、国内に拠点がある場合はどう扱うかなど、個別の状況を仲介会社や税理士へ伝えます。「海外に住所がある」の一言で、見積書の税区分を決めないようにしましょう。

3月31日までの契約には、経過措置がある

国税庁は、2026年3月31日までに締結された契約に基づく取引には、改正前の扱いが適用される経過措置も示しています。10月以降に決済する、という日付だけでは結論を出さず、どの契約とサービスが経過措置の対象なのかを確認します。[1]

媒介契約書、更新や変更に関する書面、売買契約書、過去の見積書を日付順に並べます。「以前から頼んでいるから対象のはず」と判断せず、仲介会社には、対象とする契約と、サービスを提供した時期の考え方を説明してもらいます。ここでは個々の契約に経過措置が使えるかまでは判定できません。

見積書の総額だけでなく、税区分と根拠を聞く

担当者に聞きたいのは、手数料の税抜額、消費税額、支払総額と、そう計算した理由です。過去の見積りと違う場合は、報酬そのものが変わったのか、税の扱いが変わったのかを分けて示してもらいます。

たとえば税抜報酬を50万円と仮定し、標準税率10%で課税されるなら、消費税5万円を加えた55万円になります。これは税額の見方を示す計算例で、仲介手数料の相場や、その家の見積額ではありません。付帯サービスの料金がある場合も、項目をまとめず確認します。

判断が分かれる点は、資料と質問をそろえて相談する

一般的な税の取扱いは、国税庁の「税についての相談窓口」から確認できます。電話相談の案内では消費税の相談項目が分かれています。海外からの連絡方法や受付時間は、リンク先で確認してください。個別の契約書の検討や申告の依頼は、税理士とも相談します。[3]

手元には、物件所在地、居住国と居住状況、契約の種類と締結・変更日、手数料の見積書を用意します。「海外の人は課税ですか」より、「この日付の契約で、この時期に提供される仲介には経過措置がありますか」と聞ける形にしましょう。

手取り表には、仲介費用と別の税を分けて置く

見積書の確認文(編集部作成)

「日本の__の物件を売却予定です。居住状況は__、媒介契約日は__、変更・更新日は__、売買契約日・決済予定日は__です。仲介等の税抜報酬、消費税、総額を分けて教えてください。2026年10月の改正と経過措置について、対象とした契約・役務提供時期・判断根拠も確認したいです。」

新しい総額が分かったら、手取りの計算表に戻して更新します。非居住者の売却代金からの源泉徴収などは、別の記事と税務相談で確認してください。見積書は、小さな注記の方が大きな差になることもあります。契約前と決済前に、同じ前提で数字を見直しましょう。

冒頭の手順の図解を大きく見る(条件と詳しい操作は本文を参照)

この先、気になることから

次に読むなら、こちら。

いまの疑問から、もう一歩。必要な話を選んで読めます。

ほかの悩みから記事を探す

出典・参考資料

  1. 国税庁・消費税法改正のお知らせ(不動産取引の仲介等)(版 2026-04)
  2. 国税庁・No.6567 非居住者に対する役務の提供(施行等 2026-10-01/法令基準日 2026-04-01)
  3. 国税庁・税についての相談窓口(公表・更新日の表示なし)

情報確認日:2026年10月20日。相談文・メモ・比較の観点は、公開資料を踏まえて編集部が作成しました。サービスの対応地域、料金、募集状況は、利用時の公式案内でも確認してください。

この記事について

一般的な売却の考え方を紹介しています。個別の費用や契約条件は、依頼先の不動産会社などに確認してください。